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高山市立荘川ショウカワさくら学園
(岐阜県高山市)

子どもたちや
地域の人たちと
いっしょになって
つくりあげてきた学校

interview

我が家のように
リラックスしながら
学校生活を過ごしてほしい
その願いを込めて
設計に携わりました

大建設計株式会社
建築士

大岩 正輝

私が設計・監理
いたしました。

大岩 正輝さん

「荘川さくら学園」は、白山ユネスコエコパークに指定されたエリアに位置し、貴重な伝承文化が根付いています。そのため学校づくりは、豊かな自然と文化に恵まれた荘川を担う人材を育てる場を創出する未来づくりであり、それらを支えてきた地域の人たちが活動できる場を生む街づくりとなると捉えてきました。
荘川は、地域の人たちと学校が一体となって子どもたちを育てていこうという想いが強い地域です。そのような地域の特色が生きるように、施設整備では「集い、学び、地域と共に荘川の未来を切り拓く新しい学び」をコンセプトに取り組んできました。
その結果誕生した「荘川さくら学園」は、学習の場であると同時に生活の場、そして、地域のコミュニティとなっています。
学習の場としては、高山市ならではのICTが活用される多機能で質の高い学びに対応できる設備を導入しながら、生活の場として緊張感を和らげ、伸び伸びと学べる環境づくりを重視し、木のぬくもりを感じられるデザインを施しました。各教室や特別教室、そしてトイレを含むサインにおいては、高山の伝統工芸である寄木を用いて木の優しさを感じながら、自然に地域の文化とふれあえるようになっています。児童や生徒のトイレにおいては、壁面を白、個室の扉を木にすることで開閉状況が見やすくなり、空いているブースがひと目でわかるようにデザインしました。また床や壁は消臭機能が高く、清掃しやすい材料を選んでいます。さらに子どもたちからの要望を受け、手洗い器や鏡の高さは年齢や身長に応じて使いやすいように変化をもたせました。
交流スペースのバリアフリートイレは通常よりも広さを確保し、オストメイト対応やベビーチェア、おむつ交換台などを設置し、乳幼児から高齢者まで安心して使用できるようにしています。
「荘川さくら学園」の設計では、校舎から体育館、保育園までを結ぶ屋根付きの渡り廊下を整備しました。冬場は落雪を防ぎ、夏場は日陰をつくってくれます。地域開放エリアにも続くこのスペースは、園児、児童、生徒、職員、保護者、地域のみんなが世代を超えて交流できる「荘川のこみち」と位置づけました。
新しい校舎が誕生するまでに子どもたちや地域の人々を対象にした見学会を複数回開催しました。その中で忘れられないのは、工事に携わるメンバーに温かいメッセージや冬場の作業を気遣って携帯用のカイロを贈っていただいたことです。子どもたちや地域の人たちと一緒になってつくりあげてきた学校であることをあらためて実感しています。

白と木の素材を基調に清潔で明るいトイレに。
白と木の素材を基調に清潔で明るいトイレに。
保育園のトイレもデザインを統一。
保育園のトイレもデザインを統一。
荘川のこみち
荘川のこみち